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ALL鹿児島九州国体報告

2008/08/22

九州国体出場

 ALL鹿児島として、月1回の割合で強化練習をし、熊本遠征等で試合経験を行ってきたチームが8月18日(月)に本番をむかえました。初戦は、大分県でしたが国体開催県のため不参加。2回戦のBパート決勝は福岡県となりました。23名のALL鹿児島メンバーのうち1/3は甲南から選ばれ、宇都・児之原・吉村・山内・石黒・松山・並松・山下の8名が活躍しました。                                       

 

 試合は、前半終了間際、トライを奪われ10-12と追いつかれてしまったが、鹿児島のペース。後半も選手達の頑張りで、互角の戦いを繰り広げました。しかし、最後の最後に差を広げられて20-38(後半10-26)のスコアで破れてしまいました。後半の中盤までは互角な争いをしていただけに、本国体への夢がちらっと感じられた分、非常に惜しい思いをしました。

 

 分 析

 福岡といえば、強豪校がひしめくラグビー先進県。昨年の全国優勝を含め、福岡のベスト4は、全国のベスト8の力があるといわれています。そんな福岡に対し、熊本遠征での試合内容から2CHからアウトサイド(CTBより外側)へのDF強化に力を入れました。その中でも2次攻撃以降のBKの展開力やキックカウンター、ペナルティー後のリスタートの速さは要注意で、何とかそれらに対応して僅差のゲームからの勝利を目標にしました。

 ゲームは選手達の頑張りもあり、配置、タックル、絡みとディフェンスが機能しました。明らかに福岡はDFを突破できずに攻めあぐね、ミスにつながりイライラを誘う事が出来ました。逆に、鹿児島はセットプレーからのCTB陣の突破で先制すると、キックやミスからのカウンター、さらにテンポの良い攻撃を継続する事が出来、手応えを感じました。またスクラムやラインアウト、キックオフなどのセットプレーが安定した事も好ゲームへとつながりました。

しかし、差がつき始めた部分は、スピードやパワーもそうだったかもしれませんが、連続プレーの中の「ライン構成」に違いを感じました。良いテンポで出された2次攻撃以降のボールを同じ方向への走りでライン攻撃する決定力のない鹿児島と、同じように出されたボールに対してアングルを変えた縦への入りや、アングルを変えた入りをするプレーヤーをダミーにしてインサイドからのDFの足を止めさせ、アウトサイドのスペースを広くする福岡の攻撃に大きな差を感じました。福岡の選手は個々人の判断で、DFラインを感じ取り、臨機応変にラインを構成しました。実際この試合で、ある程度までは2線防御の頑張りで耐える事は出来たが、錯覚や死角をつつくような複雑な入りに翻弄されました。

来年度のオール鹿児島をめざす選手達は、DFの安定と共にトライを奪うための攻撃強化を図ってもらいたいです。鹿児島の強化は良い感じで進んできていると思います。